- アクロスロード株式会社 代表取締役
- 津田 徹(つだ とおる)
- 世界のGiversを目指し、”日本で1番エンジニアを育成できる会社”を掲げて日々試行錯誤しています。成したエンジニアをグローバルに展開して、世界の課題をITを活かして解決したいと考えています。2021年3月「理解できればビジネスが10倍加速する! SEのトリセツ」を出版。プロフィール詳細はこちら
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Rubyは1995年に日本人のまつもとゆきひろ氏が開発した日本発祥のプログラミング言語です。日本発祥の言語であることや、生産性が高いことからプログラミングスクールで学習カリキュラムに取り入れられていることが多くあります。
一方で、「Ruby オワコン やめとけ」など、マイナスな評価があることも事実です。
では、Ruby はプログラミングスクールで学習する価値があるのでしょうか?この記事では、Rubyの現状を読み解き良い点と悪い点をまとめました。そのうえで、プログラミングスクールで学びたいと感じた方に向けて、質の高い学習ができるプログラミングスクールを厳選して6つご紹介します。
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目次
Rubyは1995年に日本人のまつもとゆきひろ氏が開発した日本発祥のプログラミング言語です。
Rubyはオブジェクト指向のスクリプト言語でWeb開発で利用されることが多く、コードがシンプルで可読性が高く、初心者の方でも理解しやすいことが特徴です。
Rubyを利用して開発されたWebサービスやアプリケーションなどは私たちの身の回りでも多く使われています。有名なものだと料理のレシピを検索できる「クックパッド」や、エンジニアに関する知識や記録を共有できるプラットフォームの「Qiita(キータ)」、エンジニアがチーム開発でソースコードの管理などで利用する「GitHub」などが挙げられます。
Ruby on Railsは2004年にデンマーク出身のデイヴィット氏が開発したRuby言語のフレームワークです。
Webアプリケーションをスピーディーに開発するために作られました。Webアプリケーションの開発に必要なひな形が用意されており生産性が高いことからスタートアップ企業で採用されることが多いです。
RubyとのRuby on Railsの最も大きな違いは、Rubyはプログラミング言語であり、Ruby on Railsはフレームワークであるという点です。
イメージとしてはお鍋の野菜をひとつずつ自分で探して用意するのがRubyで、スーパーでお鍋の野菜セットを買うのがフレームワーク(Ruby on Rails)です。野菜をひとつずつ買って、適切な大きさに切って用意するより、お鍋を作ると決まっていればお鍋の野菜セットを購入した方が手間が省けますよね。そのため、企業ではあらかじめひな形が用意されているRuby on Railsを利用する割合が高いです。プログラミングスクールでも、Rubyを取り扱うコースではほとんどがRuby on Railsの学習も含まれています。
違いはありますが、どちらを使うにせよRuby言語の知識は必要になってくるのでセットで覚えていても問題はありません。
Ruby on Railsを利用して開発されたWebサービスやアプリケーションは、「X(旧Twitter)」や、自分で簡単にECサイトを立ち上げられる「BASE」、物件検索サイトの「LIFEL HOME’S」などが挙げられます。
Rubyはどれぐらいの割合で利用されているのでしょうか。3つのデータから。
出典:W³Techs
左の画像は、W³Techsというウェブ技術に関する統計データを見ることのできるウェブサイトが発表しているデータです。データの内容は、「サーバーサイドにおけるプログラミング言語の使用統計」を表したものです。
このデータを見ると、Rubyの使用率は2023年11月時点で、5.6%となっておりデータ内の言語では3番目に高い割合で使用されていることがわかります。ただ、使用率1位のPHPが、2023年11月時点で76.6%となっておりPHPの使用率が圧倒的に高いこともわかります。
右の画像は、GitHubという開発者やプロジェクト企画者が協力してソフトウェアを開発するためのプラットフォームを提供する企業が発表しているデータです。このデータは、「2023年のプログラミング言語使用率上位ランキング」を示しています。
出典:GitHub
このデータからRubyの使用率ランキングは15位となっています。上記のW³Techsのデータとは違い低いランキング結果となっています。
出典:日経XTECH
左の画像は、日経XTECHという日本のテクノロジーやビジネスなどに焦点を当てた情報を提供する企業が調べたデータです。このデータは、「利用しているプログラミング言語」を表したもので455人のアンケート調査をもとに作成されました。
Rubyを利用していると回答した人は19人となっていて、約4%の割合で利用されています。利用順位は13位となっており、日本に焦点を当てたデータでもRubyの利用率はそれほど高くないのが現状と言えます。
エンジニアからのRubyの評価はどのようになっているのでしょうか。2つのデータから読み解いてみましょう。
出典:TIOBE
左のデータは、TIOBEというソフトウェア開発において人気のある言語をランキング形式で可視化している企業が発表しています。
このデータから、Rubyの2023年11月現在の人気順位は18位となっています。2022年では19位だったので去年から1位だけランクアップしていることがわかります。サーバーサイドのプログラミング言語で人気のPHPは7位、Javaは4位となっており、これらの言語と比較すると人気度はそこまで高くないといえます。
右のデータは、Ruby言語の人気度推移をTIOBEが発表したものです。
2002~2023年現在で最も評価が高かった年は2008年の4.03%となっています。2023年12月時点では、0.99%となっており評価はやや下がり気味で推移していることがわかります。
出典:TIOBE
Rubyの使用率と人気度について上記で取り上げましたが、人気の言語が給料が良いという訳ではありません。ここでは、Rubyとその他の人気言語の平均給与について正社員とフリーランスに分けて比較してみます。
出典:日経XTECH
左のデータは、日経XTECHが提供する「もっとも使っているプログラミング言語と年収の関係」を表したものです。
Rubyの平均年収は450万円となっており、ランキングとしては14位の位置づけとなっています。1位のJavaScriptは平均年収663万円となっており、比較するとおよそ200万円差異があることがわかります。
出典:レバテックフリーランス
左のデータは、レバテックフリーランスというITフリーランスを目指す方向けのサイトが提供する集計データです。このデータは、レバテックフリーランスのエンジニア案件の月単価を12倍して算出したものです。
Ruby言語は、月の平均単価が80万円で3位にランクインしています。平均年収に換算すると、960万円と正社員の450万円と比較するとおよそ500万円もの差異があります。
Rubyの平均給与について正社員とフリーランスに分けてご紹介しましたが、実際にRubyをできる人を採用したいと考える求人や案件はどれぐらいあるのでしょうか。こちらも正社員とフリーランスに分けてみてみましょう。
参考資料:レバテックキャリア
左の画像は、レバテックキャリアというIT就職・転職をしたい方向けのエージェントサイトから情報を参考にし作成したグラフです。
Rubyの求人数は2,744件でした。javaの求人数は7,012件、PHPは4,510件と他の人気なプログラミング言語と比較すると求人数は少ない結果になっています。
出典:フリーランススタート
この画像は、フリーランススタートという企業とフリーランスの仲介を行うサイトの情報です。プログラミング言語別の案件数が表示されています。
Rubyの案件数は、30,262件となっています。Web開発でよく利用される言語と比較すると、PHPは58,704件、JavaScriptは77,011件、Java90,515件となっています。人気の言語と比較すると、件数は少ないですがプログラミング言語別の案件数では4番目に多い言語となっています。
Rubyの案件数や求人数から、Rubyはそこまで人気がないのかなと感じた方もいるかもしれません。現役エンジニアの方もRubyに将来性がないという風に感じているのでしょうか?
出典:CodeZine
この画像は、「ITエンジニアが今後学びたいプログラミング言語ランキング調査」の結果を表したものです。
このデータでは、Rubyは学びたい言語8位にランクインしています。サーバーサイドのプログラミング言語で人気のPHPは10位にランクインしており、Rubyを学びたいと思うエンジニアの方が多いという結果になっています。
Rubyについて様々な視点から見てもわかる通り、
Rubyはプログラミングスクールで学ぶ価値は十分にあります!
なぜ独学ではなくプログラミングスクールで学ぶことをおすすめするのかと感じる方もいらっしゃると思います。以下に理由をまとめました。
ただ、Rubyの良さを最大限に活かせる開発は限られてきます。そこでRubyはどんなの条件の方に当てはまるおすすめな言語なのかをまとめました。当てはまる方はぜひ、Rubyが学べるプログラミングスクールについても見てみてください。
プログラミングスクールでオリジナルアプリケーションを開発できる実践的な学習があるか確認しましょう。
プログラミングスクールに通う受講期間は十分に確保されているかを確認しましょう。
プログラミングスクールに在籍している講師はどんな人なのかを確認しましょう。
学習カリキュラムと価格設定が釣り合っているかを確認しましょう。
プログラミングスクールがどのような評価を受けているかを確認しましょう。
プログラミングスクール名 | 受講料(税込) | 給付金利用後の金額(税込) |
---|---|---|
TECH CAMP | 657,800円~ | 197,800円~ |
RUNTEQ | 550,000円 | 165,000円 |
DPro | 398,000円~ | 119,400円~ |
TechAcademy | 185,900円~ | ー |
DMM WEBCAMP | 889,350円~ | 350,800円 |
tech boost | 916,630円 | 356,630円 |
【給付金制度解説】プログラミングスクールに安く通うためには?
プログラミングスクールに通いたいけど費用が高くて躊躇している方、給付金制度について知りたい方などに向けて、教育訓練給付金制度についてできるだけわかりやすく、図や表を用いて解説しています。また、給付金の制度を利用できるプログラミングスクールも6個ご紹介しています。
出典:TECH CAMP
TECH CAMP | ||||
---|---|---|---|---|
Rubyが学べるコース名 | 短期集中スタイル | 夜間・休日スタイル | ||
受講期間 | 最短10週間 | 6か月 | ||
料金(税込) | 712,800円 | 657,800円 | 932,800円 | 877,800円 |
給付金利用後の金額(税込) | 213,840円 | 197,340円 | 372,800円 | 317,800円 |
学べる言語・スキル | HTML/CSS/JavaScript/Ruby on Rails/SQL/GitHub/AWS | |||
受講形式 | 対面 | オンライン | 対面 | オンライン |
学習時間 | 55時間/週 | 23時間/週 | ||
実践的な学習 | ◎ | |||
無料体験 | 〇 |
出典:コエテコ
出典:RUNTEQ
RUNTEQ | |
---|---|
Rubyが学べるコース名 | Webエンジニア転職コース Ruby on Rails専攻 |
受講期間 | 5~9か月 |
料金(税込) | 550,000円 |
給付金利用後の金額(税込) | 165,000円 |
学べる言語・スキル | HTML/CSS/JavaScript/Ruby/Ruby on Rails/SQL/UNIX/Linux/Docker/GitHub/AWS |
受講形式 | オンライン |
学習時間 | 25~50時間/週 |
実践的な学習 | ◎ |
無料体験 | 〇 |
出典:コエテコ
出典:DPro
DPro | ||
---|---|---|
Rubyが学べるコース名 | 4か月短期 | 6か月集中コース |
受講期間 | 4か月 | 6か月 |
料金(税込) | 558,460円 | 398,000円 |
給付金利用後の金額(税込) | 239,340円 | 119,400円 |
学べる言語・スキル | HTML/CSS/JavaScript/Ruby/Ruby on Rails/SQL/Linux/GitHub/AWS | |
受講形式 | オンライン | |
学習時間 | 8時間~/日 | 要問合せ |
実践的な学習 | ◎ | |
無料体験 | 〇 |
出典:コエテコ
出典:TechAcademy
TechAcademy | ||||
---|---|---|---|---|
Rubyが学べるコース名 | Ruby on Railsコース | |||
受講期間 | 4週間 | 8週間 | 12週間 | 16週間 |
料金(税込) | 社会人:185,900円 学生:174,900円 |
社会人:240,900円 学生:207,900円 |
社会人:295,900円 学生:251,900円 |
社会人:350,900円 学生:284,900円 |
学べる言語・スキル | HTML/CSS/Ruby/Ruby on Rails/SQL/GitHub/Bootstrap/Heroku | |||
受講形式 | 対面 | オンライン | 対面 | オンライン |
学習時間 | 40~50時間/週 | 20~25時間/週 | 14~18時間/週 | 10~13時間/週 |
実践的な学習 | ◎ | |||
無料体験 | 〇 |
出典:TechAcademy
出典:DMM WEBCAMP
DMM WEBCAMP | ||
---|---|---|
Rubyが学べるコース名 | 専門技術コース | 就業両立コース |
受講期間 | 4か月 | 6か月 |
料金(税込) | 910,800円 | 889,350円 |
給付金利用後の金額(税込) | 329,350円 | 350,800円 |
学べる言語・スキル | HTML/CSS/Ruby/Ruby on Rails/SQL/GitHub/AWS/Python | HTML/CSS/Ruby/Ruby on Rails/SQL/GitHub/AWS |
受講形式 | 対面・オンライン | オンライン |
学習時間 | 要問合せ | |
実践的な学習 | ◎ | |
無料体験 | 〇 |
出典:コエテコ
出典:tech boost
tech boost | |
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Rubyが学べるコース名 | ブーストコース(Ruby・PHP) |
受講期間 | 9か月 |
料金(税込) | 916,630円 |
給付金利用後の金額(税込) | 356,630円 |
学べる言語・スキル | HTML/CSS/Ruby/PHP/AWS/Git/Linux |
受講形式 | オンライン |
学習時間 | 300~350時間 |
実践的な学習 | ◎ |
無料体験 | 〇 |
出典:コエテコ
いかがでしたでしょうか。Rubyについての理解が深まったでしょうか?Rubyはプログラミングスクールで学ぶ価値があると感じていただけたら、ぜひ今回ご紹介したプログラミングスクールも視野に入れて学習してみてください。最後にRubyはどんな方におすすめの言語なのかをもう一度まとめておきます。
この記事が皆さんの学習を始める後押しになればうれしいです。